コラム:団地の木や草やキノコ

投稿:イニシャル:Y・Z

今も酷暑は続くも、今年の梅雨明け後の猛暑は異常だった。埼玉県の熊谷市は全国で最も暑い都市と定評があるが、昨年、高知に抜かれ2位となっていたが、7月23日に最高気温41.1℃を記録し、全国1位の座に返り咲いた。さいたま市も同日、観測史上最高温度39.3℃を記録した。高齢者の熱中症のリスクは高まっている。

この夏、『男の日傘』という言葉を良く耳にした。メーカーの謳い文句では、日傘の効果は体感温度を3~7℃低下させるそうだ。男にも日傘の時代の到来である。

さて、自然界における日傘(遮熱)効果は何と言っても、『樹木の緑陰(木陰)』である。日向と木陰では、気温27.5℃の時で木陰は25℃、日向で35~40℃でその差は10~15℃あるという。地面からの反射日射と熱放射の照り返しも加わるコンクリートやアルファルトの都会の灼熱地獄に比べれば、高温時、15℃以上の温度差が生じるのは間違いない。樹木の他、芝生も植物蒸散作用による放射熱の低下・緩和作用を担っており、さらなる体感温度での差(夏)と緩和(冬)の効用がある。

 団地内の植栽草木の効果として、上記のヒートアイランド現象の抑制、良好な景観の提供、防音防止や目隠し効果、酸素の供給やフィトンチットの空気浄化機能、蒸散作用による乾燥防止と地下水位低下防止等、効用は枚挙にいとまがない。

 その中で、小生がいつも想うのが、草木や芝生の『緑』。その場に座って深呼吸をしたくなるような『心地よい空間』・『気持ち良さ』・『五感で感じられるそんな空間と美しい景観』を提供する力が『緑』であると思う。

 今羽町団地はその『緑』に恵まれた環境にある。この灼熱の異常猛暑のなか、一人の熱中症者を出さなかったのは、『緑』の効用が寄与しているのかも知れない。組合員の永きにわたる緑の自主維持管理の賜である。特にボランティアによる芝刈り隊の緑の芝生管理には、頭が下がる。感謝である。

 ところで、今羽町団地には、どんな木がどの程度植栽されているのか、ご存知だろうか?数年前の記録によれば、管理組合が植栽・管理している樹木:種類32種、植栽本数761本。

鳥や風及び個人手植えの樹木:種類9種、本数141本 合計で41種、合計902本となっている。

低木や専用庭植栽分の樹木を加えると、推して知るべし50種以上で1000本を遙かに越える。実に『豊かな緑の環境』である。さらに、それに草花が加わる。団地居住者ばかりでなく近隣の方々の憩いの空間としても利用されているようだ。

 15号棟の町田氏のご依頼もあり、団地の植栽草木のなかで、特に団地では珍しいと思われるもの、絶滅に危惧されているもの、学術的に面白いものに絞って、樹木、草花、キノコについて、三分野、各3種、計9種について、次回から紹介と解説を試みたい。

―次回に続く―

次回からの予定(ご希望や状況により変更します。)

草花編

大宮 今羽町団地 OK会

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