コラム:無線山の桜 つづき

アーカイブに「シャボン玉」という詩を掲載しています。ここに桜と小鳥が出てきます。これとは別に、私が2008年5月に文芸社から自費出版した詩集「老子の詩(うた)」に載せた「花びらをついばむ小鳥」が前段となり、連作になっています。

それをここに掲載しますので、ご賞味下さい。さくらが主題です。


花びらをついばむ小鳥

満開の桜が散り始めています

普段は黒っぽい公園の土も

うす桃色に代わっています

ちいさな鳥が花びらをついばんでいます

もしもし、あなたは花びらを食べているのですか

はい、わたしはこれしか食べられないのです

そうですか、今はいちめんのごちそうですね

ありがたいことです、いくら食べても

たべきれるものではありません

でも、はなびらが錆いろになるとだめです

あなたとお話ができたので

お礼にちょっとおみせします

小鳥は風に乗って舞ってきたはなびらを

空中で素早く食べて見せました

あっという間に数枚を口で受けました

おみごと、とほめて手をたたきました

小鳥は少し頭を下げて両はねをひらきました

まるで舞台の踊り子のようでした

はなびらが消えたらあなたはどうするのですか

森へ帰ってじっと眠っています

冬眠ですか

食べられないときは動かないことです

これから夏になるのに冬眠ですか

わたしはそうなのです

また来年会えますか

そうですね、あなたがまたここに見えるのなら

やってきます

では、またお会いできることを楽しみにしています

さようなら

さようなら

アリベデルチ

大宮 今羽町団地 OK会

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